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はしか(麻疹)

【原因】

麻疹ウィルスが咳やくしゃみで飛び散り、感染します。
潜伏期間は10~12日くらいです。

うつりやすい期間は咳や熱の出始めから発疹が出る3~4日くらいです。
最近では予防接種の普及により、はしかが流行する事が少なくなりました。

予防接種が広く行われる以前は、はしかは特に就学前の小児と学童の間で2~3年ごとに流行し、その間の年には小規模の局地的な流行が見られていました。

他の国では、はしかはいまだよく見られますが、米国ではしかにかかる人は年間100人程度です。 はしかにかかったことのあるか、予防接種を受けたことのある女性の子供は、はしかの免疫を受け継ぎます。

この免疫は生後ほぼ1年は効力があります。
しかし、そのあとは予防接種を受けなければ、はしかにかかりやすくなります。


【症状】

はしかの症状は、感染から約7~14日後に現れ始めます。
初めの2,3日は38度前後の熱が出て、咳やくしゃみなど普通の風邪のような症状です。

口の中やのどが赤くなったりして痛みがあります。
結膜炎をおこし、目が充血したり目やにがでます。

時には、明るい光に対して過敏になる事があります。
その後、頬の内側に周りが赤く小さな白い斑点が数個~数十個でます。
これをコプリック斑といいます。

3,4日後には一旦熱は37度台に下がりますが、再び熱が出ます。
この時の熱は最初の熱より高く、39~40度前後の熱が出ます。

再度の熱と共に耳の後ろや顔にやや痒みを伴う赤い発疹が見られます。
この発疹は平らで不規則な形の赤い部分として現れますが、すぐに盛り上がってきます。次第に発疹は全身に広がりまだらになっていきます。

病気のピーク時には子供は非常に具合が悪くなり、発疹は広範囲に広がり、体温は約40度を越える事があります。 3~5日の内に熱は下がり、子供の具合もよくなります。

赤色の発疹は、4~5日たつと暗赤色~茶褐色に変わってきます。
1ヶ月くらいは茶色の色素沈着が残りますが、自然に消えます。

声がかすれたり苦しそうな咳も出ます。 診断は典型的な症状と特徴的な発疹に基づいて行います。 特別な検査は行いません。

はしかは肺炎、気管支炎、喉頭炎、中耳炎などの合併症をおこす事があります。
はしかの子供は連鎖球菌感染症に特にかかりやすくなります。

まれですが、血液中の血小板レベルが低下して、子供があざや出血を起こしたり脳炎を起こすこともあります。

脳炎が起きるときは、普通、発疹が現れてから2日から3週間後に高熱、痙攣、昏睡などで始まります。
この病気は短くて、約1週間で回復することもありますが、長引いて脳の傷害や死をもたらすこともあります。

まれですが、はしかの重篤な合併症である亜急性硬化性全脳炎が、数ヶ月から数年後に発症する事があり、脳に障害を残します。


【治療】

麻疹ウィルスに有効な治療薬はないので、解熱剤や鎮痛剤を使用して、症状を柔らげる方法をとります。

合併症の恐れがあるときには抗生物質を使うこともあります。
家庭では温かく快適な状態にして安静にして下さい。

のどの痛み、高熱などで食欲がなくなりますが、水分補給は十分に行ってください。
病気が治っても1ヶ月くらいは体力、免疫力が落ちているので、他の病気にかからないよう注意し、 また、予防接種も病気が治ってから1ヶ月以上あけてください。

1週間過ぎても高熱が下がらない時は、合併症も疑われますので受診してください。


【体験談】

私は小児科外来に2年近く勤務していましたが、「はしか」に感染して受診した子供を見たのは1人だけです。

しかし、今年に入って大人に流行しているとききます。
私の義理の兄も子供を小児科に連れて行った先ではしかの子供と接触してしまい、はしかにかかってしまいました。

義理の兄は子供の頃、はしかは軽くすんだということでしたが、免疫が出来ていなかったか、消えてしまったということです。幸い、1週間ほどで治癒したそうですがかなり辛かったようです。

義理兄の5歳の子供は予防接種を受けているために、発症せずにすんだのですが生後10ヶ月の子供は、予防接種がまだだったので小児科で免疫グロブリンの投与を受け発症せずにすんだということです。

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