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分娩骨折・分娩麻痺

【原因】

赤ちゃんが狭い産道を通ってくる途中、無理な力がかかったりした時に骨折や末梢神経麻痺が起こります。


【症状】

鎖骨骨折は、分娩時骨折の中で一番多く見られ、経膣分娩のおよそ1~2%に生じるといわれています。

多くは、頭位分娩の際に、首が過剰に引き伸ばされるか、母親の恥骨結合に当たることで骨折すると考えられています。

腕の動きが悪くなる意外はほとんど症状はありませんが、さわると痛がってなくなどで気づかれます。
その他の部位では骨が変形している事があります。

上腕骨骨折は、あまり頻度は多くありません。
骨折したほうの手足を動かさない、はれがある、などが主な症状です。

頭蓋骨骨折は、比較的多く全分娩の10~20%に起こるといわれています。
産道を通る際の圧力や、かん子分娩によって発生します。

頭蓋骨にひびが入る線状骨折と、頭蓋骨の一部が陥没する陥没骨折がありますが、多くは線状骨折です。

陥没骨折の場合、骨折部の下に硬膜外出血を伴うこともあります。
また、程度が強ければ脳挫傷を伴う事があります。

線状骨折のほとんどは特に症状がないです。

脊椎骨折の多くは骨盤分娩の際、頭部の娩出が遅れ、強く引っ張られた時に起ります。

症状はどの場所で脊椎が損傷を受けたかで異なります。
多くは出生直後から呼吸障害を伴います。

損傷した部位が胸壁の上部で、しかも障害の程度が強ければ死産となるか、或いは出生直後に死亡します。

障害を受けた部位が低いか、或いは程度が軽ければ生命の危険は少ないのですが、足の弛緩性麻痺や排尿障害、排便障害が生じる事が多くなります。

上腕神経叢の麻痺では、腕が上に上がらない、手や指が動かないなどの症状があらわれます。

顔面神経麻痺は、泣いた時に口がゆがんだり、片目が閉じられないなどの非対称な症状があらわれます。

横隔膜神経麻痺は、上腕神経叢麻痺に合併しやすく、呼吸障害が出ることもありますが、症状がまったくないこともあります。


【治療】

新生児の骨はやわらかくくっつきやすいので、骨折した側の手足を固定して動かさないようにしておけば、大部分は自然に治ります。

変形があるときは、整復してから固定します。

頭蓋骨骨折で硬膜外出血を伴う場合には血腫を取り除く手術が必要になる事があります。
また、頭蓋骨の陥没骨折の場合は、陰圧をかけて吸引するか、手術をして整復します。

脳挫傷を伴う場合には呼吸循環管理、けいれんをとめる、脳圧を抑えるなどの対症療法が必要になります。

脊椎骨折の場合、脊椎脱臼があれば整形外科で手術を行いますが、脊髄損傷は直せません。

そのため、呼吸障害に対する補助、麻痺に対するリハビリテーション、排尿や排便の補助などの対症療法となります。

横隔膜神経麻痺では人工呼吸器が必要なこともあります。

その他の神経麻痺は、麻痺のある側の神経を伸ばさないようにしていれば、ほとんどは数ヶ月以内で治ります。

手や指に麻痺が残った時には、リハビリテーションをします。

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