未熟児貧血
【原因】
胎児は母親のおなかの中では、胎盤を通して母親から酸素の供給を受けています。
肺呼吸と違い、少ない酸素をしっかり受け取り、体内に運ばなければならないので、胎児の血液は大変濃く、ヘモグロビンも酸素と堅く結びつく性質を持っています。
ところが、出生後、肺呼吸をはじめると、酸素の供給が十分になる為、急に赤血球がつくられなくなります。
約1ヶ月間、このような状態が続きます。
その間にも児は、体の発育のスピードが速く血液全体の量が増えるのに対し、血液をつくる機能が未熟で血液の生産量が追いつかないために、生理的に貧血になりやすいのです。
【症状】
出生体重と在胎週数が少なければ少ないほど、貧血はひどくなる傾向にあります。
新生児の場合、哺乳力低下が前面に現れます。
【治療】
血液検査をします。
出生直後に貧血をおこしている場合は輸血を行うこともあります。
鉄分が不足している場合には、鉄剤を投与します。
赤血球産生をコントロールするエリスロポエチンというホルモンを投与することもあります。
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