未熟児くる病
【原因】
妊娠の後期に、おなかの中の赤ちゃんは、お母さんからカルシウムやリンを貰いますが、それ以前に生まれた早産児はカルシウムやリン、ビタミンDが不足する事があり、そのため、くる病をおこす恐れあります。
また、出生後のカルシウム、リンの摂取量不足によることもあります。
超早産児、超低出生体重児の多くは生後の呼吸障害や腸管機能未熟性の為、経腸栄養が遅れがちです。
母乳に含まれるカルシウムやリンは吸収効率が良いとされていますが、絶対量は不足しており、母乳単独の場合、特にリンの欠乏は著しく、低リン性のくる病となる事があります。
【症状】
カルシウム、リン、ビタミンDの不足のために、骨の発育が悪くなったり、弱くなったりします。
症候性カルシウム血症では易刺激性、けいれんなどの症状が生後36時間頃までに出現します。
【治療】
血液検査やレントゲン検査をします。
カルシウムやリン、ビタミンDを補充します(薬物療法)。
また、カルシウム強化のミルク(未熟児用ミルク)を飲んだりします。
未熟児用ミルクは、これまでの栄養法と比べて発育はよくなり、くる病の発生率も減少させる事ができるようになっています。
一般の調乳粉乳とは違い、投与量、濃度、開始、終了時期は病院において医師の指示の下に使用します。
また、過剰投与にならないように、全身の管理、血液生化学検査でのチェック、発育曲線などを用いて急激な体重増加が起こらないか管理する必要があります。
基本的には市販されていません。
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