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新生児メレナ

【原因】

新生児メレナはビタミンKの不足によりおこる事が考えられます。
ビタミンKは血液を凝固させる役割があります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、体内でビタミンKをつくることが出来ません。

ミルクや母乳からビタミンKを摂取しますが、飲む分量が少ないと不足します。しかし、現在ではビタミンKの予防投与や色々な検査により、消化管出血の原因は様々であると考えられています。

出血傾向があるために発症する場合(新生児出血傾向)と、消化管に何らかの異常があるために発症する場合とがあります。

消化管の異常としては、食道炎、出血性胃炎、胃潰瘍、胃穿孔、十二指腸潰瘍、腸重積症、壊死性腸炎、細菌性腸炎、ミルクアレルギーなどがあります。


【症状】

生まれた直後に吐血や下血など消化管から出血します。
血液の混じった、赤や黒いウンチが出ます。
赤い色やコーヒー色の嘔吐が見られる事があります。

また、分娩時の母体血嚥下や授乳の際の乳頭周囲からの出血を飲み込んだために生じた吐血、下血が新生児メレナと間違えられる事がありますが、これは仮性メレナとして区別しています。


【治療】

アブト試験(仮性メレナと区別する試験)、血液検査(貧血、血小板減少の有無)、肝機能異常の有無、出血傾向の有無、便培養(細菌性腸炎の有無)、レントゲン検査、内視鏡などにより総合的に診断、重症度の評価を行います。 ビタミンKを投与します。

新鮮凍血血漿輸血、血小板輸血、胃洗浄、制酸薬、胃粘膜保護薬、ヒスタミンH2受容体拮抗薬(授容体拮抗薬)、外科的手術(24時間以内に循環血液量の60%以上の出血が続く時)などがあります。

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