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頭蓋内出血

【原因】

赤ちゃんの脳は血流が豊富であるにもかかわらず血管は未熟です。

また、血液凝固系も未熟なので、成人に比べると出血が起こりやすいです。
この傾向は未熟児ほど強くなります。

先天的に血液凝固機能の障害がある赤ちゃんでは、より出血が起こりやすいです。

脳内の成熟度によって、出血部位は多少異なります。

成熟児の場合、難産でなかなか産道を通れない時、脳に外力が加わり、脳の表面に近い硬膜下、硬膜外、脳実質に出血が起きる事が多くあります。

未熟児の場合は、出産の時に脳が低酸素状態になると、脳室内、上衣下に出血が起こる事が多いです。

血圧の変動が大きい場合に起こるときもあります。
ほとんどは出生直後から2~3日以内に起ります。


【症状】

出血量が少ない場合には無症状の事もあります。

出血量が多かったり、血腫によって脳が圧迫されたりすると、全身が蒼白になる、呼吸が止まる、泣き声が甲高い、目つきがおかしい、後ろに反り返る、ひどく機嫌が悪い、ぐったりして手足を動かさない、吐く、母乳やミルクののみが悪いなどの症状が出ます。

また、特に脳室内出血やクモ膜下出血の場合、数日から数週間後に大泉門が腫れ、水頭症を発症することもあります。

その場合には、頭囲が標準を越えて大きくなる、ミルクを飲まない、吐く、呼吸が止まるなどの症状が徐々に現れてきます。

ひどい時には、痙攣や手足の硬直を起こす事があります。
重症の場合は、脳性麻痺や知的障害などの中枢神経系の後遺症が残ることもあります。


 

【治療】

確定診断は、頭部CT検査により行われます。

どの場所の出血であっても、症状がなければ経過観察し、自然に吸収されるのを待ちます。

硬膜下血腫で血腫が大きい場合には、硬膜下穿刺を行い、血液のかたまりを外に出します。

症状を伴う場合、硬膜外出血、硬膜下出血と一部の脳実質内出血では手術で血の塊を取り除くこともあります。
それほど大きくない場合には、自然に吸収される事が多いので、何もせず様子を見ます。

脳室内出血であれば、手術で取り除くのは無理なので、脳室拡大を起こしている場合には、チューブを使って脳室内に溜まった髄液を取り除き、痙攣の治療や呼吸循環の安定などの対症療法を行います。

脳室内出血でも、軽症であれば、後遺症は残りません。

くも膜下出血も通常は予後がよい為に、手術は行わずに対症療法を行います。
出血後に水頭症が起こった場合には、シャントなどの脳外科的な治療が必要になる事があります。

症状が強いほど後遺症を残しやすくなります。

後遺症としては、脳性麻痺、知能障害、てんかんなどがありますが、その程度もさまざまです。

後遺症が残った場合、専門の機関で、リハビリテーションをすれば、脳の代償作用を引き出す事が出来ます。

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